僕の彼女はサイボーグ

いわゆるラブコメに当たると思われるが、なぜ泣いてるのか不明な部分が多々ある「泣き」の韓流ドラマ。中身は「猟奇的な彼女」のテイストで、タイトルは「僕の彼女を紹介します」からの発想か。一応の筋書きはターミネーターやバック・トゥ・ザ・フューチャーなどのメジャーなタイムトラベルものをパロりつつ、ディザスター映画やSFから様々設定を借り、百年以上の時を行き来する壮大なロマンスを描いた?作品。

いきなり長々と訳のわからない涙の別れのシーンの後にタイトル、サイボーグ彼女がやって来て後期ターミネーターよろしく様々な「窮地」から主人公を救うが、「それ」は東京大地震の時壊れてしまう。主人公はその後60年かけ「それ」を修復する。そのさらに60年後、寿命を終え、古美術品と化した「それ」を競り落とした「それ」そっくりの女性が、主人公に恋をしてはるばるタイムトラベルで会いに来る。という流れ。ラストは無理栗のハッピーエンド。

まず、説得力のかけらもないストーリー。個々の設定や伏線は良くできているが、そもそもが好きとか嫌いとかの恋愛感情を情感たっぷりに演出する為の舞台装置でしかない。過去の名作韓流映画即ち「猟奇的な彼女」や「リメンバー・ミー」を追いすぎ、というかテイストをほとんど丸ごと借用したのが一番の失敗だろう。これではなんのオリジナリティも感じない。そもそもが語りすぎと言うべき。及第点をあげられるぐらいしっかり画作りもしているのにもったいないと言うほかない。とても他人にお勧め出来る映画になっていない。

10ただ、ふるさとの「おばあちゃん」の村の回想シーンだけは秀逸のできだった。村祭りのシーンの人いきれと華やかな明かりの賑やかさ、駆け寄る女の子が嬉しそうに見せてくる自慢の化石、「孫」の帰りを心配して外で待つ「おばあちゃん」の切なさ、これらを極めて控えめなCGIで描ききったその映像センスは褒められて良い。これだけの映像センスがある監督がこんな映画を撮ってしまったのかと少々残念な気がする。

映像センスで言えば綾瀬はるかさん。これまで観た綾瀬はるか作品の中で飛び抜けて美しく撮ってもらっていたのではないだろうか。上のふるさとの回想シーンと、まさに「天使」のような綾瀬はるかさんだけは観ておいて損はない映画だろう。2016.1.3

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