パーマネント野ばら

高知の港町を舞台に小出しに展開する女性視点の群像劇的叙情詩?いや、ある意味叙事詩だ。
だるい田舎の生活がダラダラ続く中、ろくでもない男らに翻弄される女たち。見続けているのも辛いほど田舎暮らしの面倒くささがこれでもかと描かれるけど、衝撃の展開、痛ましいほど優しさに溢れる映画であることが明らかになる。
小学生時代の後半、毎年夏休み中の一月を田舎で暮らしたが、田舎の人たちはかくもある種の命がけで近隣づきあいをしていたよなあ、と当時の記憶が蘇る。それを叙情的描写というのなら、まさしく田舎で暮らす優しさが見事に象徴的に描かれている映画と言っても過言ではないだろう。
もともとの西原理恵子氏の原作漫画が最高傑作と評されていて、原作ファンには物足りないものもあるかも知れない。が、これはこれで(最後まで辛抱して観られれば)名作との評価に異論は出ないのではないか。菅野美穂の最高主演作、そして出てくるすべての女性の魅力が存分に引き出された映像のオンパレード。吉田大八の女性描写の巧さも特筆される作品。
★★★★☆

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