フライト・オブ・フェニックス

Wikipediaによると『飛べ!フェニックス』(1965年)のリメイクとのこと。青空を滑め、赤茶けた砂漠の上を飛ぶ鏡面飛行機の美しさに引き込まれて最後まで観てしまったが、実写のように見えたこの冒頭シーン、どうやらCGIだったらしい。まあまあの出来かと思ったが、直後の砂嵐シーンではボロボロの出来だった。

ともあれ、本物の砂漠での実写シーンもふんだんにあり、映像としては心地よい質素さ。中でも数多の砂漠の砂丘のシーンは稜線の美しさがけっこう見物でいい絵が撮れている印象。

ストーリー的にはなかなか無理がある設定だが、遭難チームに女性も混じっているのに色恋話やセックスシーンが一切ないのはこの映画では好印象であった。まあまあ本気のサバイバルを描こうとしていたと受け止めるべきだろう。その意味ではキチンとした大人がターゲットの映画と言って良い。その点は悪くない。

砂漠での重労働の描き方にベルナー・ヘルツォークの『フィッカラルド』の、影響というか、演出の目標イメージを少し感じた。あの、フェリーが人力のみで山を越えるアレだ。人智を結集し、無謀ともいえるプロジェクトをやり遂げようとする営為。途中絡んでくる地元民族の脅威とかはご愛敬といなして観れば、恐らく、ここがこの映画の一番の好印象点だ。もちろん、『フィッカラルド』の荘厳さにはまったく届いてはいないが。

ただ、もう少しそのプロジェクトをミクロな視点からも描くことができていたら、さらに高得点が採れたんではないかという気がする。その意味で残念な部分も残る映画だ。

★★★

2018/9/14 シネマ・クラッシュ二カ国語吹替版録画で鑑賞

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