ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

尼崎movixシアター7で観ました。ビスタサイズのスクリーンに無理矢理スコープサイズで上映されていて、結果、非常に小さい映像で見せられたという印象。これなら劇場で観ずとも家でセルBD等で観ても充分だったようでたいへん遺憾。

さて、映画自体の出来としてはどうか。

まずハン・ソロのキャラクターの背景にあった事象はすべて守られ、これまでのスター・ウォーズの世界観と食い違う部分は皆無であった。その意味で従来からのファンから異論が出ることはないストーリーではある。

次に、映像としての出来もまあまあで、地上での銃撃戦の見せ方やモノレールでの戦闘シーンなど、ハン・ソロの映画なのに宇宙戦闘シーンやミレニウム・ファルコンのシーンが少なめなのを補ってあまりある演出・舞台設定に工夫の跡も感じることも出来る。

さらにシナリオとしてもスター・ウォーズの世界観に溶け込みつつ、無理や無茶な設定・展開もなく、かといって飽きが来るでもなくそつなく物語を繰り広げてくれる。この辺は脚本にローレンス・カスダンを起用した効果が出ている。ディズニーが、このところのSW8を巡るファンからの激しい非難に配慮した結果だと捉えても良いと思う。

では結論として面白かったのかというと、そうではなかった。ローレンス・カスダン本来の地味さが前面に出たからだろうか、あるいはディズニーがこのところのファンからの激しいバッシングを踏まえて無難な線を取ったからなのだろうか、それとも「SW8公開から5ヶ月しか経っていない」「スターウォーズへのブランド疲れ」等が原因なのだろうか。

私が思うに、この作品は、ハン・ソロのライフ・ヒストリーを語る作品なのに、肝心のハン・ソロというキャラクターが描けておらず、しかもハンの親方とでもいうべきベケットとハンの最愛の女性キーラらの脇役に成り下がっていたからではないかと。

作品的にも主演女優キーラの次の展開を匂わせる作りになっており、ひょっとすると、昨今のディズニーのプリンセス路線を前面に出した、キーラを中心とするスピンオフ作品へのつなぎになっているのではないかという感触が強い。

他のディズニー版SW同様、この作品も一度監督が降板、ロン・ハワードが引き継いだ経過があるが、その降板理由もそのせいなのかもしれない。そう思わせるほど不自然な部分が見受けられる作品であった。

因みに、監督がロン・ハワードということでいやが上にも期待が高まったが、この映画からロン・ハワードの持ち味を感じ取ることはまったくなかった。セルBDが出たらもう一度見直し、ロン・ハワードの痕跡を改めて探してみようと思う。

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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー” に対して3件のコメントがあります。

  1. こーじ より:

    おつかれさん。
    Rogue oneが結構良かったんでどうかな、と思ったけど、メインキャラのサイドストーリーはやっぱり難しいね。
    9月になっても上映してたら観に行こうかな、

  2. kiwi より:

    予想だけど、この映画で新しく登場してきたキャラの一人、「キーラ」という、ハン・ソロの元カノのスピンオフが今後作られると思われる。この映画自体はそこへのつなぎの扱いが大きいと見た。
    9月までロードショーしてないと思うので、スクリーンで見るならいわゆる名画座・ミニシアター系でということになるが、家でBDでも十分だろう。音さえ気にしないand/or dtsやskywalkerが使えるなら。
    映画そのものは可もなく不可もなくと言った印象です。

  3. kiwi より:

    たまらずローグ・ワン、未開封だったのを開封して鑑賞。いやあ、やっぱりこれは名作。

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